「印刷業界はブラックだ」と噂を耳にすることがありますが、実際のところどうなのか、まとめてみました。
ネットで「印刷業界 ブラック」を検索してみると、確かに多くのページがヒットします。内容は大きく分けて、勤務時間の長さ、健康面でのリスク、顧客との関係など。 まずはブラックと言われている要因をピックアップしてみました。
「印刷業界がブラック」と言われる理由の中で多いのが、印刷工場で働く「技術職」というイメージです。印刷機を扱う中で、インクによる健康リスクや、機械に関する事故に巻き込まれるといったマイナスの要素が、ブラックイメージに繋がっているようです。
印刷会社は受注産業であるため、顧客の要望に沿って仕事を行う必要があります。しかし深夜であろうが週末であろうが、時間に関わらず顧客が出してくる要求に従わなくてはならないというイメージがあるようです。
印刷業界はペーパーレス化に伴い、衰退するイメージがとても強いようです。
営業はとにかく仕事を取ってこなくてはならず、また顧客の前で土下座できなくてはならないなど、とても厳しい書き込みが目立っています。
様々な業態に何かしら関わっているので、好不景気の波が小さい。また、ブラント力があるためパートナーとして声がかかることも多い。
回答者:男性/ 内部統制/ 現職(回答時)/ 中途入社/ 在籍21年以上/ 正社員
安定した会社である。薬や化粧品等の分野を取り扱っている為、景気に左右されづらく、長く安定して働くことができる。上場企業であることも魅力の一つであるし、残業代もボーナスもきちんと出るので頑張った分だけ返ってくるのも良い。
回答者:女性/その他(公務員、団体職員 他)/現職(回答時)/正社員
紙媒体の印刷需要が減少傾向にある中、印刷業界も顧客のニーズに合わせた事業展開に変わりつつあります。
デジタル化によりBtoBの営業は、顧客の商材をどうアピールするかなど提案型に変わってきています。また印刷工程も機械化、自動化などDXが進み、働く環境も昔のような3K職場といったイメージからクリエイティブな人材が求められる業界になってきています。 さらにBtoCビジネスを展開するなど、新たな市場開拓を進めています。
このような事業環境の変化は、印刷業界の事業領域拡大にも繋がるだけでなく、労働環境にも大きな変化をもたらしています。
印刷業界は拘束時間が長くて安月給というイメージがありましたが、デジタル化に伴う事業領域の拡大によって、そのイメージも古くなりつつあります。
印刷会社によっては、汎用性の高い印刷技術を活用することで、Webや動画を使っての顧客の集客サポートや情報管理を扱うセキュリティ事業、顧客に合わせたパッケージ事業など、印刷の枠を越え、顧客をサポートする広告代理業やコンサルタント業に注力する企業も増えていて、新たな展開を迎えています。