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印刷業界のカーボンオフセット

本記事では印刷業界のカーボンオフセットついて、その概要や必要性、事例などを解説します。

印刷業界におけるCO2排出問題

印刷業界は実際の印刷作業のみでなく、さまざまな過程でCO2を排出しています。用紙やインキの製造、印刷物の運搬過程でもCO2を排出しているのです。排出量は印刷するページ数にもよりますが、本を1部製作するのに約2kgものCO2が排出される場合もあります。A4無線綴じで64ページの印刷物を8,000部印刷した場合、CO2排出量は2.3トンにも及ぶのです。

印刷業界におけるカーボンオフセットの必要性

カーボンオフセットとは、CO2を排出した会社がほかのところでCO2削減に取り組む団体を支援することです。排出した分を他で相殺することを目的としています。カーボンは炭素、オフセットは埋め合わせを意味する言葉です。CO2排出量を削減するためにさまざまな取り組みが行われている一方で、どうしても削減が難しい部分もあります。努力しても削減が難しいCO2の排出は他の部分で埋め合わせをしようという取り組みです。

地球温暖化を防止するためには、地球全体で温室効果ガスを削減し続けなくてはいけません。社会的な責任を果たす意味でも、カーボンオフセットにより排出量を調整しながら、CO2排出量を削減していく姿勢が求められるのです。カーボンオフセットに取り組むのは環境面にメリットがあるのはもちろん、地域活性化にもつながります。

カーボンオフセットに取り組む方法は4つ挙げられます。

企業によるカーボンオフセットの取り組みは、クレジットの購入や省エネに関わる設備の導入、再生可能エネルギーの利用などが代表的です。

印刷業界のカーボンオフセット事例

環境負荷の低い印刷物を利用者に提供

東洋美術印刷株式会社は、カーボンオフセットに積極的に取り組んでいる企業です。日本WPAからクレジットを購入し証明書の発行を受けています。クレジットの売上は環境整備や再エネ導入の資金となります。間接的にCO2削減に貢献し、結果的に環境負荷の低い印刷物を利用者に提供しているのです。

売上の一部を植林事業に寄付

エムアイシーグループは、印刷による売上の一部を植林事業に寄付するカーボンオフセットに取り組んでいます。カーボンオフセット印刷を利用者が希望した場合、支払金額の0.2%分が植林事業に寄付される仕組みです。寄付が完了するとNGOから植林証明書が発行されます。また印刷にカーボンオフセット印刷とわかるロゴが表記されるため、カーボンオフセットのPRにも貢献しています。

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