印刷業界の売上高ランキング上位20社をチェック、トップ2を占める凸版印刷と大日本印刷の事業領域や採用事情などを紹介します。
業界動向サーチに掲載されている「印刷業界 売上高ランキング(2020 - 2021年)」を見ると、印刷業界では凸版印刷と大日本印刷の2社が突出して大きな売上高を上げていることがわかります。
順位 | 企業名 | 売上高(億円) |
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1 | 凸版印刷 | 14,669 |
2 | 大日本印刷 | 13,354 |
3 | トッパンフォームズ | 2,182 |
4 | NISSHA | 1,800 |
5 | 共同印刷 | 910 |
6 | 日本創発グループ | 512 |
7 | 朝日印刷 | 401 |
8 | 共立印刷 | 367 |
9 | 廣済堂 | 314 |
10 | 竹田印刷 | 311 |
11 | TAKARA & COMPANY | 247 |
12 | 光村印刷 | 159 |
13 | 総合商研 | 159 |
14 | サンメッセ | 149 |
15 | 野崎印刷紙業 | 131 |
16 | ウイルコHD | 119 |
17 | セキ | 116 |
18 | トーイン | 112 |
19 | 三光産業 | 105 |
20 | 福島印刷 | 77 |
凸版印刷の主な事業領域は情報コミュニケーション事業分野と生活・産業事業分野、そしてエレクトロニクス事業分野の3つ。従来的な印刷事業やDX支援は情報コミュニケーション事業分野に分類されていて、売上高の60%を占めるほど。ただし、売上高の内訳では情報コミュニケーション分野が多少下がっていて、他の2分野が伸びてきています。
凸版印刷は売上高で見れば印刷業界のトップに位置する存在。印刷業界は2社による寡占ではありますが、さらに業界トップ企業となれば、そのジャンルを希望する就活者の中でもよりハイスキルな人材がライバルにもなるでしょう。
大日本印刷の主力ビジネスは凸版印刷同様、情報コミュニケーション事業分野と生活・産業事業分野、そしてエレクトロニクス事業分野の3つですが、これに飲料事業がプラスされます。これは北海道コカ・コーラボトリングという子会社によるもの。また、海外売上が18%を占める大日本印刷は、海外進出でやや凸版印刷をリードしているともいえるでしょう。
「あさがくナビの2022年新卒者就職人気企業ランキング」によると、大日本印刷の7位は凸版印刷の44位を上回っています。学生から見て魅力を感じるような、企業としてのブランディングができているのでしょう。その分、採用のハードルは上がります。
印刷業界で凸版印刷と大日本印刷の2社が強いのは事実ですが、デジタル化をはじめ業務領域を広げている傾向は、業界トップだけでなく業界全体のトレンドでもあります。最大手は幅広い事業領域をフルカバーしようとするでしょうし、それ以外の印刷会社も独自性を強化するため、様々な取り組みを実践している状況。印刷業界では、非印刷事業を含めた多様な仕事に携わるチャンスがあるわけです。